活動報告

第12回団体交渉を開催しました

2021.11.25

11月24日18時30分から東かがわ市交流プラザにおいて「2021年度第12回団体交渉」を開催しました。

今回の交渉項目は以下のとおりです。

1.「出勤停止」を命ずる基準を示すこと

2.出勤停止を命じた場合には給与を10割支払うこと

3.今年度より看護職ならびに介護職の定年を満65歳とすること

4.上記(3)について、65歳の設定が難しい場合、1年に2歳ずつ延長すること

5.1級職員への退職金支給について

6.正規職員への年末年始勤務手当について

 

今回も法人施設での開催を見越し、法人施設なら時間制限がないため、それは使用者側も構えてしまうと思って「上限2時間」としたのですが、意図の伝達がうまくいかなかったため公共施設で2時間の開催となりました。

そのため5.の途中で中断しており、後日改めて開催することになりました。

それでは1.から順に簡単に報告します。詳細(議事録)は後日upします。

 

1.「出勤停止」を命ずる基準を示すこと

これは結論のみお知らせします。

12/2に労使協議会を開催し、コロナ関係でこれまで出勤停止相当か自主的な休業かで迷ったケースを労使双方が集約し、各施設での経験を基に細かいケースを想定して基準を作成することになりました。

 

2.出勤停止を命じた場合には給与を10割支払うこと

この項目には今回の団体交渉で1番時間を割くことになりました。

理由は、組合は標記の話をしているのに、使用者側は行動指針(R2年9月法人発出の「新しい生活様式の導入についてのお知らせ」)と感染してからの補償の話をするためなかなか嚙み合いませんでした。

組合の主張は、職員が安心して休める・働ける環境づくりであり、10割支給を求める材料として、①厚労省が労働者を安心して休ませるために100分の100を支払うことが望ましいとしている、②アオイ電子を始めとする県内の企業は、従業員への安全配慮義務を強く意識しており、利益や納期に影響が出てでもラインを停止したり特別休暇付与(100%の賃金補償)の判断をしている、③仮に職場クラスターが発生したとして、従業員の良心に委ねていたとなれば、法人として安全配慮義務を果たしていたとはいえず、間違いなく法人が痛い目を見ることになる、④有事の社会的責任を世間から叩かれる他です。

③に関しては、法人は「そうですか?痛い目を見ますか?」でした。

次回の団体交渉で再度話をします。

また、「職員を性善説で見ていない」のに「『倫理観や良心に任せる』では危険すぎないか」とも伝えています。

 

3.今年度より看護職ならびに介護職の定年を満65歳とすること

・私(委員長)を含め、使用者側も定年はまだ先なので気持ちがわからないのではないか。

・60歳を超えても夜勤をする意欲があるのに定年が60歳のため、よそに行く人、行った人がいる(いた)。中には59歳で辞めた人もいる。これはなぜか。「生活できないから」に尽きる。自分が切羽詰まっていなくても、それを想像してもらいたいし、使用者は従業員の人生を豊かにすることにも責任を持ってもらいたい。

・そうして人材が流出した補充に人材紹介会社を利用し、続くかどうかわからない人のために安くないお金を使うことに対して「何やってんの?」という声がある。

このような意見があることを真剣に伝えました。

 

使用者側からは

・顧問弁護士(社労士?)から、「同じ法人で働く労働者間で差をつけるのはよろしくない」と言われた。

・60歳で辞めようと考えている人はどうなるのか。

・定年後の給付金をもらえなくなる

等々の発言がありました。

自己都合、会社都合、定年限による退職金の支給額に差はないため、定年が延びようとも自分の決めた年齢やタイミングで辞めることに問題はないと思います。また、「定年後の給付金」が何を指すのかわかりませんが、定年退職し再雇用された場合の給付金を指すのであれば、働くのは同じですので定年が延長されて正社員でいるほうが収入面ではいいと思います。

 

いま頑張ってくれている職員に残ってもらうため、また、他業種から転職してくる人のため、生活に不安を与えないためにも定年の延長は予定よりも急いでもらえるようお願いしました。

 

4.上記(3)について、65歳の設定が難しい場合、1年に2歳ずつ延長すること

一気に65歳に定年を延長するのが困難ならば、例えば1年に2歳ずつ(1歳でも可)延ばし、いまいる職員が「60歳定年」を理由に他法人へ流出しないようにしてもらいたいと伝えました。この項でも、従業員の人生を豊かにすることを考えてもらいたいと伝えています。

 

3.4.の定年の問題については、持ち帰って理事長と相談してくれることになりました。

 

5.1級職員への退職金支給について

「退職金はいらない」「この給料でいい」と言う1級職員が大半とのことでした。1級職員のみなさん、本当ですか?事情を知らないのに、「退職金がいらない人なんていないでしょう」と言ってしまいました。本当ならすみません。←職員への謝罪

この項の途中で終わったため、次回の団体交渉で続きを交渉します。

 

6.正規職員への年末年始勤務手当について

この項目は、今回は時間が足りなかったので次回交渉します。

 

今回は特別に所感を述べます。

「10割支給にこだわるなら組合が4割出せばいいい」「施設内にコロナを持ち込ませないために休ませろと言うなら、デイを止めるとか面会をさせないとかも考えないのか?そうなれば職員をもっと(普段の行動を)締め付けるけど」等々の発言がありました。「医療や福祉に関わる人ほど高い倫理観が求められるはずで、さらに、その職員以上の高い倫理観を法人は求められるのでは?」と発言した際には「職員に高い倫理観など求めてはいない」との回答があり、これには数秒間言葉を失いました。私たちは職能集団であり、それぞれが専門職としてのプライドを持っていると思っています。それだけに使用者側の発言は正直悲しかったです。最後に「今回は組合の話を聞くだけのために来た」という言葉がありました。これって・・・。

これまでの交渉で決定したことが施設長に伝わっていなかったということがあったのですが、違った意味で今回も密室での会議の弊害があったと思います。

改善策として、①組合員と施設長が視聴可能なWEB中継、②団体交渉出席者数制限の撤廃(執行部と施設長が全員出席など)を提案しました。どうなるかわかりませんが、理事長の出席、最低でも各施設長の出席はこの先も求めたいと考えています。

法人はだれのものなのか。法人の将来はどうなるのか。みんなの生活を左右します。みんなで真剣に考えませんか?

最後に、非正規職員のみなさんの中で今年度と昨年度に昇給していない人はいませんか?

とある施設では、確認してもらったほとんどの職員に未払い分が支給されることとなりました。

個人的では訴えづらい方や未払いの有無がわからない方は組合にご相談ください。