活動報告

2021年度 第8回団体交渉を開催しました

2021.06.11

6月10日(木)18時30分から東かがわ市交流プラザにおいて、組合からは船川委員長と青柳副委員長、法人からは浅野施設長と堀川副施設長が出席して今年度8回目の団体交渉を開催しました。

事前協議がないため、今回は組合からの要求事項についての趣旨説明が主でした。対話の中で早々に解決する事項もありましたが、残りの項目は日を改めて交渉に移ります。

 

組合員のみなさんは所属支部の支部長から大まかなことは聞いていると思いますが、ニュース発行の前にこちらで要求項目を再度お伝えすると共に、今回の対話(“交渉”は次回からです)についてお知らせします。

今回の申入書に記載した項目は、①未昇給について、②処遇改善手当等について、③特定処遇改善手当等について、④昇格について、⑤これまで「検討中」とされてきた事項について、⑥高松市区の賃金について、⑦法人の目指す職員教育や介護について、⑧その他の8項目です。

中には、法人の回答によっては今後労使協議会で協議すべき項目もありますが、とりあえずは要求―回答―交渉を経て労使協議会へ移せたらと考えています。

ここからは「速報」として、各項目を法人と話した内容を盛り込みながら簡単に説明します。

 

①未昇給について

各支部から今年度の昇給確認が出揃っていませんので、とりあえず2020年4月分のサンライズのパート組合員の未昇給について支払いを求めることとしています。未昇給の理由を尋ねたところ、法人からは「委任状が法的に有効か調べてから回答する」と返答がありました。

ここで重要なのは、時給が上がった場合は法人(所属施設)から新たな契約書が提示されるということです。まずはそれがあったかどうか。次に給与明細で新年度の時給を計算しましょう。

 

②処遇改善手当等について

この次の特定処遇改善手当(介護職には特定処遇改善加算手当)と併せて、3月4月に職員間で大きな話題になる手当です。時に「法人は不正しているのではないか」との声が聞こえてきます。先に「不正はない」と断言しておきます。問題は、支給の方法に違和感があることと、施設長が恣意的に配分できる状態のままであることです。この辺りは優良な職員の帰属意識に大きく関わってくることなので、具体例や質問を交えながら粘り強く交渉する予定です。

 

③特定処遇改善手当等について

こちらは支給基準が明確になっていますが、年度末に余った分の分配方法が施設長に任されており、配属された職場によって方法が異なるという現象が生じています。②で述べたように、法人は恣意的に金額を設定できる状態を良しとしています。

②③については、組合が把握している事実をもとに、公平性が担保された配分の実現を粘り強く求めます。

 

④昇格について

これは、組合に加入している職員への見えない不当労働行為があるのではないかという根強い意見があるため、組合結成以降に副主任以上に昇格した職員を示してもらいたいと要求します。「見えない不当労働行為があるのではないか?」と言ったところで、「あるわけがない」と返ってくるのが目に見えていますが。(②③で「恣意的に分配していますか?」と尋ねても同様です)

組合は公平で透明性のある職場づくりを目指しています。

 

⑤これまで「検討中」とされてきた事項について

これは、以前からの交渉の中で「検討する」と回答があったものの、そのまま放置されている(実用的な)キャリアパス制度の確立、拘束時間の統一もしくは改善、夜勤時間の統一(1年間の勤務時間は同じだが、夜勤時間が短いために公休の日数が少ない事業所がある)についての導入と期限を求めるものです。

いまの賃金では日本人の労働者が来てくれないので、これからは外国人技能実習生を多く受け入れる予定になっています。3年をかけて最大72名まで増やし、その後はその人数を常時雇用するようです。そのこと自体は歓迎しますが、今がしんどいと思っている職員、いま働いている職員の労働条件、さらには、出世したいと思っている職員が何を頑張ればいいのかわかるような環境になるよう交渉します。

 

⑥高松市区の賃金について

国は物価等を勘案して「地域区分」を定めており、高松市は香川県で唯一介護報酬がわずかに高く設定されています。瑞祥会は東かがわ市の施設に東かがわ市以外から通勤もしくは賃貸住宅へ引っ越して働く職員に手当を支給する「地域手当」を設けています。それとは異なる地域手当の新設はいかがかと提案しました。東かがわ市とさぬき市で働いている職員には誤解されそうですが、家賃や駐車場などには明らかな差があるのは事実です。高松地区の組合員から意見があり、一理あると判断して組み入れました。

今回の対話の中で脈がなかったので、これは時間を置くことにします。

 

⑦法人の目指す職員教育や介護について

法人は素晴らしい理念と行動規範を定めていますが、現在はお題目になってしまっています。

現状は把握してくれているので、実態に合わせた目標等を示すよう求めます。今回の対話の中で浅野施設長から「まずは言葉遣い。丁寧な言葉を発しながら乱暴な介助はなかなかできない」旨の発言がありました。これはまさにそのとおりだと思います。奇しくもサン未来やサンリッチでは5月が言葉遣いの強化月間でした。

言葉遣い以外にもいくつかの目標と明確な方向性を示してもらいます。

 

⑧その他

コロナの予防接種で副反応がきつく出る人が多いため、接種によって体調が悪くなった場合の休業について話しました。なるべく翌日に公休を入れるようにしていると思いますが、事業所によっては大人数に同時接種するため公休を入れられない事態が生じています。“お互い様の精神”で職員間で公休を入れ替えるなどして、サービス提供に努めましょう。中には接種翌日に有給休暇を入れている人がいると思います。体調を崩さなければそのまま有給休暇を取得、体調を崩せば積立有給休暇を取得しましょう。(積立有給休暇の適用範囲であることは確認しています)

 

以上、簡単ではありますが第8回団体交渉の速報です。

わからない箇所があれば支部長にお尋ねになるか、意見フォームからお願いします。